ナナカマドの果実で髪すこやかに。育毛促進、脱毛予防なら「ヘアモッシュ」の「ヘアマーテック」へ

ナナカマドの果実で髪すこやかに。「ヘアモッシュ」の「ヘアマーテック」

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髪をすこやかに〜ヘアモッシュ
   受賞
受賞 2007年度
社団法人発明協会主催 発明表彰において
中小企業庁長官奨励賞受賞


開発ストーリー

髪のケアに携わる立場だから分かる切実な声

さまざまな産業、ビジネスに関わる専門的な世界では、もしこれができたら世紀の大発明、いわゆる「ノーベル賞もの」といわれるようなテーマがいくつもあると思います。
最近の例では、20世紀中には開発が無理だろうといわれていた業界の常識を覆し、年間2000億円規模の市場価値をも産み出したという「青色発光ダイオード(LED)」もその一つといえるでしょう。
私が長年携わっている髪のケアを行う仕事では、つけると髪が生えてくる薬がこれに該当するといえます。現在、育毛補助剤として出回っている製品は数多くありますが、決定的な効果があるとうたえるレベルのものは未だかつて現れていません。
髪の悩みは人によっては非常に深刻な問題にもなります。相談する人もいない状況で、独りで思い悩み続け、人生そのものを楽しめないという悲観的な精神状態になってしまうケースも、ままあるのです。それは、この仕事を長年してきて、適切なケアを通し髪の悩みの解決策を見出していった多くの人たちと身近に触れてきたからこそ理解ができる、現場の声といえます。世の中には「髪が生える薬」を切望する人たちが、実に多くいるのです。ナナカマドの実という身近な果実に光を感じ、職業的な使命感を夢に変えたというのが、シャンプー添加液「ヘアモッシュ」の開発ストーリーのプロローグ(序章)なのです。


原点は、身近なナナカマドの並木道から得たアイデア

話は大きく変わりますが、私が北海道へとやって来た20年前までさかのぼります。生まれ育った青森県から札幌市に移り住み、それまでずっと生活の場としていた東北地方とは、人の気質や習慣、そして街並みや風景が違うのに気づきましたが、なかでも北海道らしい風景として新鮮に映ったのが、街中のいたるところに植えられているナナカマドの街路樹でした。
ナナカマド自体は山地を中心に日本全国に分布するバラ科の樹木ですが、北海道では街路樹として植えられることが多いのです。夏に白い花、秋に赤い実をつけるナナカマドの並木道は、北海道ならではの風物だと感じました。そして、このきれいな赤い実は味がひどく苦いので食用には向かず、これといった利用価値がないということも知り、ちょっと残念だという印象を持ちました。人の手で利用されることもなく、ムクドリたちが冬の食料にこの実をついばむくらいだったのです。
その後、札幌での生活にもすっかり馴染んでいきました。そんなある日、手に取った新聞の記事が目に止ったのです。それは旭川の菓子業者がナナカマドの実を使ったジャムを作ろうとして渋みをなくすのに苦労している様子が紹介されている内容で、「ははあ、あの赤い実が利用できればいいなと考える人がやっぱりいるのだな」と思いました。さらに記事にはナナカマドの実に含まれる成分についても簡単に触れられていて、そこを読み進むうちに「ナナカマドの実にこんな成分があるのだ。これなら自分の仕事の分野である髪のケアに使える製品が作れるかもしれない」と、ひらめいたのです。


ムクドリが教えてくれた自然の知恵

こうして始まったナナカマドの実の研究は、まったくの手探りの状態でありました。何の専門知識もないゼロからのスタートでしたが、研究の素人である私が取り組むことができたおかけで、ナナカマドの実をめぐる自然界の知恵の妙にも、既成概念にとらわれない自由な視点で接することができたとも思うのです。
研究で街中にあるナナカマドの並木道を日々歩き回るうちに、さまざまな発見がありました。先ほど「冬にムクドリがナナカマドの実をついばむ」と書きましたが、「この鳥はナナカマドの実の食べどきをよく心得ているものだ」と感心したのもその一つです。
ムクドリを観察すると、ナナカマドの実を食べ始めるのは、秋に実をつけてしばらくたってからで、ちょうど赤い実の上に雪が衣のように被さる12月過ぎ。これは後に、北海道工業大学の渡辺紀元教授に成分分析を依頼して正式に分かることですが、ナナカマドの実には高い抗菌力や強力な苦味の成分(アミグダリン)があり、実がついてすぐはこれらの成分が非常に強いのです。
そして冬を迎え氷点下の気温の日が続くと実の内部が凍結融解を繰り返し、実に含まれる成分が幾分マイルドになります。この時期のナナカマドの実は果皮がしわしわになり、リンゴなどの果物に例えると「ボケた」といわれるような感じになるのです。
ムクドリは、赤い実をつけたばかりの秋頃では、まだこの実が苦くて食べられないことを経験的に知っているのではないでしょうか。真相はムクドリたちに聞いてみるしかありませんが、冬は食料がないので仕方なくナナカマドの実を食べるのではなく、一番食べやすい時期を分かっているからではないかとも思うのです。
ナナカマドの実のエキスを抽出して製品化するのに当たり、どの時期に実を収穫するべきなのかという問題がありましたが、ムクドリたちの自然の知恵がここで大いに役立ち、自ずと答を導き出してくれたのでありました。


分析結果で分かったナナカマドの育毛への優れた働き

本業の仕事とは別に一人でこつこつと研究を進めるにつれて、ナナカマドの実には頭髪の健康維持に役立つ成分があるという確信を深めていきました。それはこの実の有効成分が、頭髪の毛根の汚れを取り除き発毛にも優れているというものです。
製品化に向けては、これまでの研究をきちんとしたデータとしてまとめる必要性が生まれ、北海道工業大学の渡辺紀元教授に調査研究を委託することとなりました。渡辺教授がナナカマドの実の成分分析を行い、そして「ナナカマド果皮・果実の理化学特性」という報告書で示された結果は、私が想像していた以上の内容でした。
報告書によると、ナナカマドの実には驚くべき抗菌効果があり、大腸菌より毒性が強い黄色ブドウ球菌を用いた実験においてもその効果が実証されたのです。そのほか6価クロムの還元能を有していることが分かるなど、渡辺教授による分析結果はナナカマドの小さな赤い実にはさまざまな可能性や用途が広がっていることを実感されてくれるのに十分なものでした。その後、渡辺教授はナナカマドの実の抗菌作用、還元能に着目して研究を重ねて、この実の成分が大腸菌の繁殖を抑制する働きがあるという内容の論文を、日本化学会で発表しています。


製品化の実現。 そして新たなプロローグへ

一方、私はこの分析結果に背中を後押しされるように製品化に向けた研究をさらに推し進め、その成果を「ナナカマド組成剤」として特許を取得、平成15年の11月にようやく、シャンプー添加液「ヘア・エッセンスヘアモッシュ」として発売にまでにたどり着くことができました。
ごく身近にある小さな果実に振り向けた興味が一つの製品という形に結実するまでには、長い道のりがありました。そして、その道程には髪のケアに携わる仕事の使命感であったり、研究の過程で知り得た自然の営みが醸し出す恵みのようなものであったり、たくさんの人から得た協力であったりと、さまざまな要素がハーモニーを奏でているともいえます。
商品化ということではここで一つのエピローグ(終章)を迎えたといえるかもしれません。ですが、これからは、「ヘアモッシュ」という製品に新たな命を吹き込むためのプロローグが始まるともいえます。髪に悩む多くの方に「ヘアモッシュ」を愛用していただき、そして人生をより豊かに過ごすためのお役に立てることができたらと考えております。


了(2004. 2/25)

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